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ロケーション管理とは?~3種類の管理方法から管理のポイントまで解説~物品管理

ロケーション管理とは、倉庫で商品の所在地に数字やアルファベットを割り振り、何がどこにあるのかを可視化する管理方法のことです。

倉庫に商品を保管するとき、場所を決めずに置くと「何がどこにあるのか」が分かりません。
適切なロケーション管理を行うことで、倉庫内の作業効率を向上させることができます。

本記事では、ロケーション管理の方法やメリット、ロケーション管理に取り組むときの課題やポイントを解説します。

ロケーション管理とは

ロケーション(location)とは、位置や場所、所在地を表す言葉です。倉庫業務におけるロケーション管理とは、商品の所在地に数字やアルファベットを割り振り、何がどこにあるのかを可視化する方法を指します。
商品を置く場所を決めず、入荷したものからどんどん保管しておくと、ピッキングの際に何がどこにあるのかが分かりません。倉庫業務を効率化する上で、商品の保管場所を決めるロケーション管理は必要不可欠です。

ロケーション管理には、次の5つの要素があります。

ロケーションの識別

倉庫内の各保管場所に、一意の識別コードやバーコードが割り当てます。
これにより、商品の正確な位置を容易に特定できるようになります。

在庫の配置

商品を倉庫内のどこに配置するかを決定します。
この時、商品の種類、サイズ、重量、出荷頻度などを考慮して、最適な場所を選びます。

在庫の追跡

商品が倉庫内で移動する際には、その位置情報をリアルタイムで更新します。
これにより、在庫の正確な数量と位置を常に把握できるようになります。

ピッキングの最適化

商品の保管場所を効率的に管理することで、ピッキング作業の時間を短縮し、作業効率を向上させられます。

空間の最適化

倉庫内の空間を有効に活用し、保管能力を最大化します。
たとえば、高さの利用や棚の配置に配慮することが挙げられます。

ロケーションの割り当て方法

ロケーション管理では、商品の棚に数字やアルファベットなどを割り振って、位置情報を把握します。ロケーションの付け方は、商品を置く場所かラックか、パレットなどを用いた平置きかによって変わってきます。

ラック

商品をラックに置いて保管する場合、棚1段ごとにロケーションを付けます。具体的には、ラックごとに列・連・段の3つの番号を割り振って、所在地が分かるようにします。

 ■ 列 ・・・ ラックがある列の番号
 ■ 連 ・・・ ラック本体の番号
 ■ 段 ・・・ ラックの段の番号

平置き

商品をパレットなどに積み上げ、床の上に平置きすることもあります。その場合は、倉庫の床に線を引き、パレットの所在地を割り当てていくことが一般的です。また、パレットにICタグを取り付け、位置情報をデータで管理する倉庫も存在します。

ロケーション管理の方法

ロケーション管理の方法は、固定ロケーション、フリーロケーション、ダブルトランザクションの3つに分けられます。それぞれ倉庫によって向き不向きがあるため、自社に合った方法を選ぶことが大切です。

固定ロケーション

固定ロケーションとは、商品の所在地を固定し、常に同じ場所に保管する方法のことです。
例えば、特定の商品をA-4-5のロケーションに保管すると決めた場合、入荷した商品を全てA-4-5の棚に置きます。固定ロケーションの強みは、ロケーションが固定されているため、棚卸やピッキングの際に場所を覚えやすい点です。
一方、商品の数が少ない場合はデッドスペースが生まれ、倉庫のスペースを効率よく使えないという弊害も出てきます。

フリーロケーション

フリーロケーションは、その時々の在庫状況に合わせて、商品の保管場所を柔軟に変更する方法です。固定ロケーションと違い、倉庫の空きスペースを有効活用できるため、デッドスペースが生じにくいのがメリットです。在庫数が頻繁に変動する商品を保管するときに向いています。
一方、商品の所在地がその時々で変わるため、保管場所を覚えにくいというデメリットもあります。

ダブルトランザクション

ダブルトランザクションは、固定ロケーションとフリーロケーションのいいとこ取りをした方法です。倉庫を、ピッキングを行うピッキングエリア、在庫を保管するストックエリアの2種類に分け、ピッキングエリアは固定ロケーション、ストックエリアはフリーロケーションで管理します。
倉庫業務を効率化することが可能ですが、ピッキングエリアにストックエリアの商品を補充する工数が増えるのがデメリットです。

ロケーション管理のメリット

ロケーション管理のメリットは2点あります。

作業効率が向上

ロケーション管理のメリットは、ピッキングなどの作業効率が向上する点にあります。商品の所在地が分からない場合、商品が今どこにあるのかが分からず、棚卸やピッキング、検品などの際に商品を探す手間がかかります。ロケーション管理を実施し、商品の保管場所を見える化することで、倉庫業務を効率化できます。

コスト削減

倉庫業務を効率化することで、繁忙期に追加の人員を雇う必要がなくなるため、コスト削減にもつながります。また、倉庫の入荷数が増加しても、倉庫の移転や倉庫業務のアウトソーシングを行う必要がないため、倉庫費用を削減することも可能です。

ロケーション管理の課題

一方、ロケーション管理には3つの課題があります。ロケーション管理のよくある課題を知り、運用方法を改善しましょう。

作業効率と保管効率の両立が困難

ロケーション管理を導入すれば、倉庫作業の効率が高まります。しかし、固定ロケーションのように、商品の保管場所を決めた結果、デッドスペースが生じて保管効率が低下する可能性があります。

不良在庫によって保管効率が低下する

商品のロケーションを決めるときは、出荷頻度を考慮することが大切です。動きの少ない不良在庫が棚の大半を占めていると保管効率の低下につながります。不良在庫は細かくロケーションを把握する必要がないため、倉庫の空きスペースなどを利用し、フリーロケーションで保管するのがおすすめです。

ロケーション変更をする度に作業効率が低下する

倉庫のレイアウト変更などに伴って、ロケーションを付け直す場合、商品の所在地を新しく覚え直す必要があります。

ロケーション管理の改善策

では、上記のような課題に対して、どのような対策を行えば解決できるでしょうか?

作業効率と保管効率を両立させるための改善策

「商品の保管場所を決めた結果、デッドスペースが生じて保管効率が低下」してしまうという課題を解消するためには、まず「ロケーション管理の方法」で挙げた管理方法から最適な管理方法を選択する必要があります。

その上で、商品のサイズや形状、出荷頻度などの属性に基づいて分類・整理することで、スペースを効率的に活用でき、デッドスペースを解消できます。

たとえば、以下のような分類方法が考えられます。
 ● サイズ別
 ● 形状別
 ● 出荷頻度別
 ● ロット別

また、商品の特性や出荷頻度を考慮してロケーションを最適化することでも、デッドスペースを減らせます。

たとえば、以下のようなロケーション設定が考えられます。
 ● 出荷頻度の高い商品はピッキングエリアに近い場所に配置する
 ● 大型商品はまとめて保管する
 ● 季節性の商品はシーズンオフには奥の方に保管する

WMS(倉庫管理システム)の導入によってもロケーション管理が効率化でき、デッドスペースの発生を抑えて保管効率を向上させることができます。

不良在庫による保管効率低下を避けるための改善策

不良在庫による保管効率低下を避けるためにはまず、不良在庫の発生原因を特定する必要があります。

たとえば、以下のような原因が考えられます。
 ● 品質管理の不備
 ● 発注ミス
 ● 販売計画の不備
 ● 返品・クレームの増加

こうした原因を突き止め、不良在庫を解消する取り組みが必要です。
その上で、不良在庫に対する、以下のような管理を行いましょう。
 ● 不良在庫専用のエリアを設ける
 ● 不良在庫のロットを管理する
 ● 不良在庫の期限を管理する

また、WMS(倉庫管理システム)を導入することでも、不良在庫を可視化したり、不良在庫の管理を自動化したりして不良在庫による保管効率の低下を抑制することができます。

ロケーション変更作業による作業効率低下を避けるための改善策

ロケーション変更作業が増えると、ロケーションを付け直す場合、商品の所在地を新しく覚え直さなければならず、作業効率を低下させてしまうことがあります。

この課題を解消するには、上の「作業効率と保管効率を両立させるための改善策」でご紹介したのと同様の改善策が有効です。

適切な管理方法を選択した上で商品のサイズや形状、出荷頻度などの属性に基づいて分類・整理します。

また、商品の特性や出荷頻度を考慮してロケーションを最適化しましょう。
さらに、WMS(倉庫管理システム)の導入・活用すると効果的です。

【まとめ】TAGMATCHで倉庫業務の負担軽減!

本記事では、倉庫内のロケーション管理の必要性や、ロケーション管理を実施するときの課題やポイントを解説しました。倉庫業務の負担を軽減するなら、TAGMATCH(タグマッチ)の導入がおすすめです。
TAGMATCHはICタグを活用し、物品の持出・返却の管理を行うシステムです。ハンディリーダを使って、倉庫内の物品の一括棚卸を行う機能もあるため、手間のかかる棚卸業務のタイムロスを削減できます。倉庫業務を効率化したい人は、TAGMATCHを活用しましょう。

執筆者情報

キャビマッチ運営チーム

キャビネット貸出管理システムCABIMATCHが運営するブログです。キャビマッチに関する情報を更新してまいります。

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