在庫管理の見える化とは?~メリットから実践方法までご紹介~物品管理
なぜ在庫管理の「見える化」が必要なのでしょうか。在庫状況を可視化することで、在庫切れや過剰在庫を防止し、在庫管理を適正化することが可能です。また、ピッキングや発注業務などの効率化にもつながります。
本記事では、在庫管理を見える化する方法やメリット、実際に見える化を行った事例を紹介していきます。
在庫管理の見える化とは
在庫管理の見える化とは、商品の在庫数や現在の保管場所などの情報を管理し、倉庫で働く人が在庫状況をすぐに調べられるようにすることを意味します。在庫管理の見える化は、厳密には「現品の見える化」と「情報の見える化」の2種類に分けられます。
現品の見える化……在庫が今どこにあるのかを管理すること
情報の見える化……在庫数が今どれだけあるのかを管理すること
現品の見える化と情報の見える化の2つを組み合わせることで、在庫が今どこにどれだけあるのかが目で見て分かるようになるため、倉庫業務の効率化につながります。
在庫管理の見える化には、次の項目で紹介するようにさまざまなメリットがあります。そのため、物流倉庫や物流センターだけでなく、製造業などでも在庫管理の見える化が行われています。
TAGMATCHは、モノの持ち出しや返却の状況を一元管理できるシステムです。ICタグを対象物に貼ってリーダーで読み込むだけで、在庫管理の見える化を簡単に実現できます。
在庫管理を見える化するメリット
在庫管理を見える化するメリットは4つあります。
● 在庫切れや過剰在庫を防止できる
● 業務効率化につながる
● 倉庫内スペースを有効活用できる
● 発注業務の負担が減る
在庫管理を見える化することで、在庫切れや過剰在庫を防止したり、倉庫業務の効率化を実現したりと、多くのメリットが得られます。また、倉庫内のデッドスペースを減らす効果も期待できます。
在庫切れや過剰在庫を防止できる
在庫状況を見える化すれば、「在庫が少なくなっている商品がないか」「出荷数に対して在庫数が多すぎる商品がないか」など、今まで見えなかった問題に気づくことができます。在庫切れや過剰在庫を防止し、商品の在庫を適正化することが可能です。
業務効率化につながる
在庫管理の見える化によって、倉庫業務の効率化にもつながります。商品が今どこにどれだけあるのかが可視化されるため、一目で商品の場所を把握でき、検品やピッキング、棚卸の際に商品を探し回る必要がなくなります。倉庫業務の改善や人手不足に悩んでいる企業は、在庫管理を見える化し、倉庫業務の効率化に取り組みましょう。
倉庫内スペースを有効活用できる
在庫管理の見える化に成功すれば、商品の在庫数が適正化され、無駄な在庫を溜め込むことが少なくなります。倉庫の棚やパレットに空きができるため、スペースを有効活用し、保管効率を高めることが可能です。また、倉庫内のスペースを縮小することで、管理にかかる手間を減らすこともできます。
発注業務の負担が減る
物流倉庫では、発注業務の際に倉庫で現品を確認し、発注量を調整することが一般的でした。しかし、この方法では発注のたびに倉庫に行き、在庫を数える手間がかかります。在庫管理を見える化すれば、倉庫で商品を見て回らなくても在庫数が分かるため、発注業務にかかる時間を短縮できます。倉庫業務に不慣れな人でも発注業務を行えるようになるため、業務の属人化を防止する効果も期待できます。
在庫管理を見える化する方法
在庫管理を見える化するには、どのような方法があるのでしょうか。ロケーション管理の実施や、5Sの徹底によって、在庫状況を細かく把握することが可能です。また、在庫状況のデータを記録するため、Excelなどのスプレッドシートや、倉庫管理システムなどのツールを活用しましょう。ここでは、在庫管理を見える化する方法を4つ紹介します。
ロケーション管理を実施する
在庫管理を見える化するときに必要不可欠なのが「ロケーション管理」です。ロケーション管理とは、商品を置くラックやパレットに「住所(ロケーション)」を割り振り、商品が今どこにあるのかを可視化する方法です。
在庫管理を見える化するには、現品の見える化と情報の見える化の2つが必要だと説明しました。ロケーション管理を実施することで、在庫が今どこにあるのか(現品の見える化)が分かるようになります。
ロケーション管理については、「ロケーション管理とは?~3種類の管理方法から管理のポイントまで解説~」をご確認ください。
Excelを活用する
在庫管理を見える化する場合、Excelなどのスプレッドシートを活用し、在庫管理表を作成する方法もあります。在庫管理表とは、商品の現在の在庫数や保管場所、入荷や出荷の記録などを表にまとめたものです。検品やピッキング、入出荷の際に担当者が在庫管理表に記入することで、常に最新の在庫状況を把握できます。
ただし、Excelによる在庫管理には、「記入ミスや記入漏れなどのヒューマンエラーが起きる」「手作業がメインのため、手間暇がかかる」といったデメリットもあります。
5Sを徹底する
在庫管理の基本は5Sです。5Sとは、整理(Seiri)・整頓(Seiton)・清掃(Seisou)・清潔(seiketsu)・しつけ(Shitsuke)の頭文字をとった取り組みのことです。[注1]
整理……必要と不要を区別する
整頓……置き場所を明確にする
清掃……掃除とともに点検する
清潔……きれいな状態をキープする
しつけ……ルールを守り習慣にする
在庫管理の見える化を実現するには、現場で働く従業員の意識改革が必要不可欠です。検品やピッキング、入出荷の際の整理・整頓・清掃・清潔を徹底させ、倉庫が整理整頓された状態を維持するためのしつけに取り組みましょう。
[注1] 経済産業省中小企業庁「マンガでわかる「5S活動」」
https://mirasapo-plus.go.jp/hint/19763/
システムを導入する
倉庫管理システムや在庫管理システムなどのツール導入も検討しましょう。Excelを用いたアナログな在庫管理と違って、在庫状況を自動で見える化できるため、手間暇がかからないのが特徴です。また、「記入ミスや記入漏れなどのヒューマンエラーも起こりにくく、在庫状況を正確に把握できるようになります。
シンプルな共有備品の在庫管理システムを探しているなら、TAGMATCHを検討してみるとよいでしょう。TAGMATCHは簡単な操作によって、「誰が・いつ・何を」持ち出し、返却したのかを把握できるシステムです。
在庫管理の見える化に成功した事例
これから在庫管理の改善に取り組む人向けに、見える化に成功した企業の事例を紹介します。
ECサイトの商品を管理する物流倉庫の事例では、在庫のロケーションを特定のスタッフしか把握しておらず、ピッキング作業に時間がかかっていました。倉庫業務のアウトソーシングも検討しましたが、予算オーバーしたことから、倉庫業務を効率化する方法を探していました。
倉庫管理システムを導入し、在庫状況を見える化したところ、商品のロケーションを画面上で誰でも把握できるようになりました。結果として、ピッキング作業にかかる時間が短縮され、業務効率化を実現しています。また、ピッキング作業をパートタイマーのスタッフに割り振ることで、他の従業員がよりコアな業務に集中し、人材を有効活用できるようになりました。
【まとめ】TAGMATCHで在庫管理をカンタンに見える化!
本記事では、在庫管理を見える化する方法やメリット、在庫管理の効率化に取り組む企業の事例を紹介しました。
共有備品の在庫管理をカンタンに見える化するなら、TAGMATCH(タグマッチ)の導入がおすすめです。TAGMATCHは物品の持出・返却を一元管理するためのシステムです。ハンディリーダをかざすだけで、商品の在庫状況を確認し、CSVファイルで出力する機能もあります。在庫管理の見える化に取り組みたい人は、TAGMATCHを活用しましょう。
執筆者情報
キャビマッチ運営チーム
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